朝日新聞の「現場へ!」というコーナーで「ニッポン英語のいま」というコラムが連載されていました。
「英会話ラン」というこのサイトを始めた頃はディベートに全然興味がありませんでした。
しかしニッポン英語のいまNO.4(2019年12月5日掲載)の「世界でディベート壁は国内」を読み、考えさせられたことが多くありました。
全国高校英語ディベート連盟の丸橋洋之先生、河野周先生、浜野清澄先生への取材がもとになっています。高校生の英語ディベートについてのお話です。
ディベート(debate)とは何?
ディベート(debate)とは、特定のテーマについて、賛成・反対の立場に分かれ、ルールに従って議論することです。
ディベートには理解力、分析力、論理力、構成力、議論力、伝達力、質問力などが必要になります。論題(テーマ)の背景について理解すること、相手の発言内容や意図を理解することが重要です。
日本の高校生が海外で苦戦するのはなぜか?
高校生の英語ディベートは、6年前に比べると強くなったそうです。ただ、そうはいっても、まだまだ世界のレベルには追いつかないようです。
全国高校英語ディベート連盟の先生方のお話によると、世界大会で勝つためには、英語力と内容が大きなポイントなんだそうです。
英語力と内容の違い
「英語で話す訓練の量が圧倒的にたらない」(浜野さん)。内容とは世界で実際に起きていることの知識だ。だた、それは勉強すれば何とかなる。最大の壁は「日頃から議論する文化を持っていないこと」(河野さん)。2019年12月5日朝日新聞より抜粋。
先生方のお話によると高校生の英語ディベートで重要なポイントは3つ。
- 世界で実際に起きていることの知識
- 英語で話す訓練
- 日頃から議論すること
日本の高校生が海外で苦戦する最大の壁は「日頃から議論する文化を持っていないこと」。
その答えになるほどと思わざるをえません。
高校生のディベートに限らず、英語を学習する場合、「議論すること・物事を理論的に考える事」は大切なことです。
世界で実際に起きていることの知識を得る
日本で、世界で今何が起きているか?
新聞、テレビ、インターネット、今では多くの媒体を通して世界の「今」を知ることができます。本人が知りたいと思う気持ちが大切で、それは努力でかなえることができるでしょう。
ただ、ニュースを読むだけでは理解できないことが多々あり、いろんな分野で知識を増やす必要があります。
それぞれの国の人たちはそれぞれの考え方、価値観を持っています。ひとくちに「常識」といっても日本の常識は他国の常識と同じではないことが多々あります。
英語学習者にとっては、ただ英語を学ぶだけではなく、価値観や考え方の差があることを学ぶことも重要です。
英語で話す訓練がたらない
島国の日本、現在は英語が話せなくても不自由なく生きていけます。しかし今日本では英語が必要な仕事が増え、また外国人の数も増えています。今後はもっと英語が必要になります。
二十歳以上に限っていうなら英語は少なくとも中学3年間、高校3年間あわせて6年間は勉強した人がほとんどです。大学に進学して英語をさらに学んだ人もいるでしょう(現在は小学校5年生から英語教育が始まっており、また2020年には小学校3年生から始まります)。
今、道で外国人から話しかけられてきちんと応対できる人はどれくらいの割合でいるでしょうか?
英語は受験のために勉強するのみで終わる人も多く、学校での英語学習ではまだまだ「英語を使って話すこと」が想定されていません。英語を使って会話する機会を増やすには、個人でその機会を持つしかまだ方法はありません。
英語ディベートをしている「英語をかなりの水準で学んでいる高校生」でさえ、全国高校英語ディベート連盟の先生方のご意見だと、「英語で話す訓練が圧倒的にたらない」と言われています。
「英語を話す機会を増やす」だけでなく、「英語を話す訓練をする」など、もっともっと挑戦していくべき課題があります。
議論する文化が日本にはない
協調する文化が根付いている日本。日本人は自己主張が得意ではありません。謙虚で和を重んじる日本は大好きですが、世界という場にたつと状況はかわります。
国際社会の中では、日本と異なる価値観、言語、歴史、文化を持つ国々の方々と話をすることになります。論理的に話す訓練を受けていない日本人にとって、議論すること、世界の方々と渡り合うことは大変なことです。英語力以前の問題です。
英語を使って話すということは、論理的に話すことといっても過言ではありません。それにはある程度の訓練と考えをまとめる練習が必要になります。
英語で論理的に話すためには何から始めればいい?
英語初級~中級者に必要なことは、「会話の相手の背景を知る」、「論理的に考え、考えをまとめる力」だと思います。英語力を磨くだけでは手に入れることができないことです。
英語ネイティブの人たちは、日常生活の雑談でも「論理的に話す訓練」を受けています。それを私達はやはり訓練として学んでいく必要があります。
カナン・アカデミー英語eラーニング講座
私が受講したカナンアカデミー英語eラーニング講座は、「グローバル社会の常識と英語でのコミュニケーション能力を身につける」ことに重点をおいたeラーニング講座です。
講座はクラス1から6まであり、クラス1では、「クリティカル・シンキング」というコミュニケーションスタイルを英語で学びます。英語力とクリティカルに考える力が同時に学ぶことができ、世界で通用する考え方の基礎が学べたのは大きい収穫でした。
英語ネイティブスピーカーと対等に英語でディスカッションができるようになることが目標です。
各クラスが終わった後、ライティング課題を提出し、英語で考えをまとめる練習をします。ネイティブ講師による添削・フィードバックがあり、徹底的に論理的な考えかたを学ぶことができます。
ビデオ講座の内容は全て日本語訳がついていたので、復習に役立ちました。
世界中の人たちとコミュニケーションできるスキルを見につけたい人に、自信を持ってお勧めします。
▼カナン・アカデミーeラーニングの受講レポートはこちら。