スピーキングのためのやりなおし英文法スーパードリル「英語のハノン」を始めました。
「英語のハノンのトレーニング」は、パターンプラクティスを使い、生きた英語を日本語を介さず話せるようになるためのドリル。あやふやな英文法のやりなおし学習もできます。
この記事を書いている人
長いブランクのあとやりなおし英語を始め、インバウンド英語ガイドになりました。5年で海外からの観光客1,300人以上をご案内しました。
英語のハノンはこんな人におすすめ!
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- 日本語で考える事なく英語が理解できるようになりたい人。
- 読んだらわかるのに話せない人。
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- 英作文はできるのに話せない人。
- やりなおし英語を始めたい方。
ただ「英語のハノン」のドリル(トレーニング)は正直きついです。こんな事を書くと、じゃあやめておこうと思う人がいるでしょう。
それでもあえておすすめしたいという思いが強くこのレビュー記事を書いています。
理由は、がんばればすごい未来が待っている予感があるからです。表現がオーバーになりましたが、それくらいスゴイと思っているということです。
筆者が現在取り組んでいるのは「英語のハノン初級」です。中級へ進むことを目標にがんばっています。TOEIC高得点の方でも初級から始めることをおすすめします。
日本語を介さず英語を理解できるようになるという理想に近づく近道だと思います。
英語のハノンの感想、レビュー
まずは感想、レビューから。英語のハノンとは何ぞや!その使いかたは?は記事後半で書いています。「ハノン」という言葉、実はピアノの指の練習本のことなのです。
英語とピアノはよく似ています。英文法はいわば楽譜です。英会話(演奏)に英文法(楽譜)は不可欠であり、英文法(楽譜)は英会話(演奏)のためにこそあります。
「英語のハノン」書籍 ”はじめに” より引用
ピアノの練習本「ハノン」の名にちなみ、「英語のハノン」と命名されました。
英語のハノンはまさに「文法書&英会話学習」の両方を兼ね備えた書籍&音源です。
英語の世界で「わかっただけ」を「使える」にかえるためのパターン・プラクティスがガンガンできます。
筆者個人の話になりますがインバウンドガイドの仕事で何とか英語は通じているものの、初歩的な文法ミスが多くあり、幼稚な英語にきっとあきられているだろうとずっと思っていました。
本当の意味での「やりなおし英語」を始めることにし、英語のハノンを購入した訳です。知っているつもりの文法が実は知らなかった(忘れていた)という気づきが多くありました。
英語のハノンを始めて1ケ月くらいから「あれ?何か口のまわりがスムーズやん」という感覚がやってきました。口から英語がより自然に出始めた感覚です。
「英語のハノン」は集中しないとマジでついていけません。という訳で分散してトレーニングすることにしました。
音声を聞けばわかりますが、必要な英文がめちゃくちゃ繰り返し流れます。キッチンで料理をしながら聞く場合などいちいち巻き戻しをする必要がないので「ながら」でも使っています。
英語のハノンとは?
「英語のハノン」は文法解説と音源(パターンプラクティス)で構成されています(書籍有料、音声ダウンロード無料)
パターンプラクティスは英語の文型練習のこと。
英語の型(pattern)が自動的な反応となり出てくるように何度も練習することです。
おおまかな内容を知るために書籍の目次を簡単にまとめました。下記は「英語のハノン初級」の場合です。
Unit0 基礎の確認(品詞・英音法)
Unit1~5まで
第1文型~第5文型まで
Unit6~12まで
疑問詞、受動態、現在完了形、命令文、否定疑問文、付加疑問文
Unit13~19まで
不定詞、分詞
著者は、横山雅彦(よこやままさひこ)先生と、中村佐知子(なかむらさちこ)先生。
音声はウエブ上からダウンロードできます。皆さん、音声ダウンロードが無料ですよ!書籍代を払うだけでこんな素晴らしいパタンプラクティスのドリルができちゃいます。
英語のハノンのやり方、進め方
音声のダウンロードは無料なので書籍を買わなくても聞く事ができます。
でも書籍なしでは的確なトレーニングができません。
↓
ドリルの練習をする(音声を聞きトレーニング。最初は本を見ても可)
↓
ドリルの練習をする(本を閉じて音声のみで)
このプロセスが基本です。私は書籍の始めの方にある「本書ドリルの進め方」が示されているのでしっかり読んでから始めました。
ドリルは、最初見た時に優しすぎるんじゃないのか?と思えるくらい優しい短い例文から始まりました。
しかしドリルが進むとタジタジになります。TOEIC高得点をとっている人も例外ではなく、Twitterの英語垢の多くの方も同じようなツイートをされていました。
パターンプラクティスは、ただ流れてくる英文を模倣するのではなく、指示に従い、英文の新たな語句を代入したり、文の変換作業をします。
最初は本を見ながらしてもかまいません。最終的には本を閉じて音声だけでできるようになるのが目標です。
■パターンプラクティスの一例(文に新たな語句を代入するドリル)
基本文 | He’s a teacher. 2度読み上げられるのでリピートします。 |
goodが聞こえる | He’s a good teacher. 文の一部にgoodを代入+模範解答をリピート(2回) |
of Englishが聞こえる | He’s a good teacher of English. 代入+模範解答をリピ―ト(2回) |
very | この要領で続きます。 |
※上記の文章は一例です。
■パターンプラクティスのやり方(代入)
- 基本文が読み上げられリピートします(2回)
- 次に単語が(又はフレーズ)が聞こえます。
- ポーズがあるので、その間に聞こえた単語(又はフレーズ)を代入。
- 模範解答を音声に続いてリピートします(2回)
上記は文に新たな語句を次々と代入するドリルですが、「英語のハノン」には、「指示に従って文を変換するドリル」等もあります。
■パターンプラクティスのやり方(変換)
- 基本文が読み上げられリピートします(2回)
- 次に「negative」や「question」などの指示があります。
- ポーズがあるので、指示に従い文を変換します(例:negative と指示があれば否定文に変換します)
- 模範解答を音声に続いてリピートします(2回)
- 指示のあとにポーズがあります。ポーズがある数秒間に指示に従って代入や変換をします。
- 模範の発音はとにかく聞いて聞いて!真似て真似ます!
「英語のハノン初級」には、スロースピードとナチュラルスピードの2種類の音源があります。スロー→ナチュラルの順です。
まずはスロースピードでできるようにトレーニング。あとはひたすら繰り返し、閉本でナチュラルスピードでできるようになるのが目標とします。
筆者は続けて再生することが多いので、スロースピード(口慣らし)→ナチュラルスピードの順でしています。
英語のハノンはどれくらいのペースでやるといいの?
■初級トレーニングおすすめペース
- 最低1日15分のセットを2回~3回。
- 毎日継続する。
- 英語のハノン初級を音声だけで(閉本で)完璧にできることをめざす。
- 初級ができるようになれば英語のハノン中級、上級へ進む。
※お時間がある方はトレーニングにもっと時間をかけてくださいね。
実は最初に本をパラパラと見た時は英文が優しく感じられ、上手くいけば半年くらいで初級を終われるかなと感じていました。ところが本を閉じて音声だけの世界に入ると口があわわになる箇所が多すぎる!となりました。
パタンプラクティスはとにかく疲れます。集中しないといけないので筆者の場合は15分もやれば相当疲れます。少しでも気を抜くと指示のあとのポーズが終わる前に模範音声が始まってしまいます。
完璧に体にしみこませたいと考え、ゆるく長くとりくむことにしました。現在は15分1セットで朝、昼、夜と3セットのトレーニングをしています。
集中力にやや欠けますが、料理をしながら、ウオーキングしながらなど「ながら」でも行っています。余裕ができればもっとトレーニングを増やしたいと思います。
英語のハノン初級は、Unit 0からUnit19まで、合計253のプラクティスがあります(それぞれに2種類のスピードあり)。
英語のハノンの効果
■英語のハノンの効果
- 聞こえる音が増えた→リスニング力アップ。
- 口がまわるようになった→スピーキング力アップ。
英語のハノン初級を始めて1ケ月こえたあたりで「あれ?何か口のまわりがスムーズやん」という感覚がやってきました。まだほんのちょっとですが、口から英語がより自然に出始めた感覚がありました。
1年前からオンライン英会話を始め、毎日レッスンを受けています。現在はそのレッスン前に15分程「英語のハノン」をしています。その方法をとるようになってからはレッスンで口がなめらかにまわるようになり、効果を感じています。
「英語のハノン」のパターンプラクティスは集中しないとマジでついていけません。25分のオンライン英会話よりずっと疲れます。でも日々できることが増え、心地よい感覚があります。
音声では英文がめちゃくちゃ繰り返し流れるのでいちいち巻き戻す必要がなくストレスがありません。
英語のハノンはTOEICにも効果があるか?
普段からTwitterの英語垢の皆さんと励ましあいながら英会話学習を続けています。
もちろん著者の横山雅彦先生、中村佐知子先生のこともフォローしています。お二人のツイートは英語学習者へのアドバイスであふれています。
英語のハノンはTOEIC対策本ではありません。ですが横山先生の勇気がもらえるツイートを見つけました。
ハノンはTOEIC対策の本ではないし、TOEICの「ト」の字も出てきませんが、完全に閉本状態で、ナチュラルスピードのドリルをすらすらこなせるようになったら、結果として(ついでに)TOEICは900を超えます。
引用元:Twitter 横山雅彦先生のツイートより
肝を据えてトレーニングを続け、その結果、閉本でナチュラルスピードでスラスラ言えるようになったら900点超えも夢ではないということですね。
英語のハノンの書籍と音声
英語のハノンには初級と中級があります。上級は準備中とのことです(2022年1月現在情報)
※英語のハノン上級は2022年4月7日に発売されました。
書籍は初級が1,980円、中級が1,870円、上級が1,980円です。
音声は無料でウエブからダウンロートができます。
英語のハノンの音声ダウンロードとiPhoneへの取り込み
筆者は現在ウインドウズPCとスマホ(iPhone)の両方を利用して英語のハノンを聞いています。
英語のハノンをPCで聞く方法
- 英語のハノン音声をPCにダウンロード(zip形式で圧縮されています)無料です。
- ダウンロードしたファイルを解凍します。
- 音源はMP3となっています。
英語のハノン特設サイトよりダウンロードできます。
・筆者はPCでWindows Media Playerで聞いています。
・範囲指定して「再生」すると好みの範囲だけが連続再生されるので便利です。
英語のハノンをPCからiPhoneへ取り込む方法
- PCでiTunesを起動します(PCにiTunesが入っていない場合はAppleのサイトからダウンロードします)。
- iTunesに音声ファイルを追加します。
- iTunes(PC)とiPhoneをケーブルで接続し同期します。転送(コピー)されます。
- iPhoneへ転送した音声は「ミュージック」アプリ内で再生できます。
※英語のハノン特設サイトよりスマホへ直接ダウンロードする場合は「解凍用のアプリをダウンロードしてから利用してください」と書かれています。
※iPhoneへの音声ファイル(MP3)の入れ方は以下の記事を参考にさせてもらいました。
iPhoneへの音楽ファイルの入れ方(取り込み方)
英語のハノンまとめ
英語のハノンをおすすめする人
- やりなおし英語を始めたい人。
- 中学英語の文法知識があやふやな人。
- 読んだらわかるのに話せない人。
- 英作文はできるのに話せない人。
- 生きた英語を日本語で考えることなく話せるようになりたい人。
「英文法」と「英会話」の両方の学習、パターンプラクティスのトレーニングができます。
無料の音声だけでは学習できることが限られてしまいますので書籍購入は必須です。
■まずは「英語のハノン初級」からスタート。
■初級(ナチュラルスピード)が閉本でできるようになれば中級、上級へと進みましょう。
※初級ができるようになれば、2週目3週目とまわしながら並行して中級を始めるのも一案です。
英語のハノン上級が2022年4月に出る予定だそうですよ。
英語のハノン上級は4月7日に発売されました。