ラストサムライという名前で知られているジョー岡田さん。
ジョー岡田さんの人気のツアー「クール京都ウオーキングツアー」の一部と座学を組み合わせた、ガイドスキルアップセミナーに参加してきました。
海外からの観光客にガイドをしている人が対象のツアーですが、アメリカ人の親子も午前中だけゲストとして参加しておられました。
ジョー岡田クール京都ウオーキングツアー@ガイドスキルアップセミナー
集合場所:京都市役所前
集合時間:9:45am
参加料金:6,000円(600円までのランチ付き)
構成:午前3時間ウオーキングツアー。ランチ休憩1時間。午後は4時間の座学。
参加した日:2019年2月17日(日)
※この日はランチは好きなものを注文し、ジョーさんが600円を負担して下さり、オーバーした分は各自払いというスタイルでした。(1人300円支払いました)
参加者は、現在ガイドをしているガイド7人&アメリカから来られた親子の合計9人でした。アメリカの方はランチ前にお別れしました。
みんなが揃ったところで京都市役所を出発して寺町通りを歩きます。ジョー岡田さんは、どんなところを案内してくださるのでしょうか?
写真をまじえてご紹介します。
京都市役所前のハイテク自転車置き場
「これ何だかわかる?」という質問からツアーは始まりました。京都市役所前の地下式の駐輪場です。
機械を使って地下にある駐輪スペースに自転車を預けるという方法です。ハイテクですね。2機あわせて地下に408台の自転車が収容できます。
ジョー岡田さんが係りの方にお願いして下さり、実際に操作をしていただきました。自転車がすいこまれていくのを見てちょっと感激(私は初めて見ました)
ジョー岡田さんはウオーキングの合間に頻繁に立ち止まり、説明トークが始まります。熱心に聞き入っているアメリカ人の親子とガイドさんたちです。
喜聞堂(Kibundo)
最初に立ち寄った店舗は、古美術・古書・骨董販売の喜聞堂さんです。アートスペース余花庵(貸しギャラリー)も開設されています。
奥行きのある店舗へぞろぞろと入り、展示されている江戸期の東洋古美術品についての説明をうけます。
入り口にはられているお札は、比叡山・横川の元三大師道でいただける「角大師(つのだいし)」のお札です。
2本の角がユーモラスですが、このお札を玄関に貼ると病気・厄災から逃れることができると信じられています。有名観光地をまわるだけでは知ることのできない日本人の暮らしの一部ですね。
京菓子処 洛心館(本店)
粒餡とクリームの相性が抜群な「生どら」で有名な京菓子処「洛心館」さんの本店です。
海外から日本へ来られる方々に食べ物の話をすると、皆さんの顔が輝きます。美味しいものへの関心は世界共通ですね。
苺の季節ということもあり、「いちご大福」や「苺のしずく」が気になりますね。特に「いちご大福」は外国人に人気が高いようです。私のガイド中にもよくゲストさんとの話題にあがります。
信楽焼きのたぬきの置物
とあるショップの店先にあった「信楽焼きのたぬきの置物」。ジョー岡田さんはすかさず手にとって説明を始めます。
右手に通帳、左手に徳利を持っているたぬき。ちょっと首を傾けていて私達を見つめている感じが何だか可愛いですよね。これも日本人の暮らしの一部を垣間見ることができる光景の一つです。
清課堂(SEIKADO)
金属工芸品 Metal Arts & Crafts のお店「清課堂」さんです。錫(すず)製品や銀器銅器などを含む金工品を手がけておられます。
ジョー岡田さんがアメリカ人青年に説明中。
フローリストショップ プーゼ(FLEURISTE MAGASIN POUSSE)
バラの品揃えで有名なフローリストショップ プーゼさん。アレンジメントクラスもあります。
ショップの奥、バラの花の前でジョー岡田さんが説明。一生懸命メモをとっている参加者さん(ガイドさん)が目立ちました。
寺町西むら(NISHIMURA)
懐石、会席料理のお店「寺町西むら」のオーナーさんは有名店での料理経験のあと、寺町に出店されたそうです。
旬の食材を使い、彩りよく盛り付けられた「お昼の二重弁当」1,600円(税別)の写真を見ながら京都の料理について説明。
ジョー岡田さんは、道中、ちょっとしたことも見逃さずに紹介。彼のトークにみんながひきつけられていきます。
これ、ランチに食べたかったな。
京都ペレット町家ヒノコ
京都産の木質燃料「京都ペレット」の利用や、木・火を生活に取り入れ楽しむ方法を提案されているショップさんです。
国産・京都産の木の雑貨がたくさん並んでいます。実はジョー岡田さんがゲストの方をここに連れて入るのには訳があります。写真の右奥に注目!
そこにあるのは畳の部屋です。日本家屋の「畳のある部屋」について説明するにはまずは実際の畳を見るのが一番ですね。
日本間はある時はリビングルーム、ある時はベッドルームというように様々な用途に使うことができ、なかなか便利なんですよね。
2階はレンタルスペースになっています。午後の座学は、この2階で行なわれました。
石田ミシン店
道端でとまっては、色々説明してくださるジョー岡田さん。
石田ミシン店の前を通りかかると、たまたまご主人がいらっしゃって声かけ。最近はミシンの売上やミシンの修理が減ったとご主人がおっしゃっていました。
最近のお母さんはミシンを使って手作りせずに何でも買ってしまうとの理由でミシンに人気がないのです。
京菓巧 二條若狭屋 寺町店
大正時代から続く老舗京菓子見店の二條若狭屋。入り口の右側にある鎖樋(くさりとい)に注目!
鎖樋(くさりとい)は、屋根にたまった雨水を伝わせて流す縦樋の一種です。縦樋を伝って流れ落ちる雨水を目で見て楽しむための日本で発祥した建材です。
ゲストさんが興味を持ちそうなものをすかさず話題に取り上げ、説明されています。日本人だったらいちいち気にしませんよね。いつもジョー岡田さんはゲストさん目線です。
京菓巧二條若狭屋さんでは、参加者全員、千菓子を一つずついただきました。ていねいに作られた日本の京菓子には可愛いという声も。
干菓子の詰め合わせです。お菓子といえどアートの世界ですね。
工芸菓子の五重の塔です。お菓子でできています。
宝石店創業162年の岡野貴金属店
ジョー岡田さん、「やあ、こんにちは」と中へ入っていきます。
真珠のネックレスを見せていただきました。
過去のジョー岡田さんの「クール京都ウオーキングツアー」で、ゲストさんが100万円の真珠のネックレスの試着をさせてもらえた場面もあった宝石店です。
象彦京都寺町本店(ぞうひこ)
創業1661年、京漆器の老舗です。
京漆器というと「和」が強調されたイメージですが、こちらのお店は、スタイリッシュでモダンな作りになっています。
若い方や海外からのお越しの皆様にも京漆器の良さをわかっていただけるといいですね。
海外ではナイフやフォークを使う国が多いですが、日本の食文化では食器を直接口に触れるのが特徴です。京漆器の良さは、そんな場面でその素晴らしさに気付かせてくれます。
漆の原木を手にとって説明するジョー岡田さん。
龍枝堂(RYUSHIDO)
1781年創業の龍枝堂は、京都の職人が、昔ながらの製法で作る「京筆」を販売する唯一のお店です。
試し書きコーナーがあり、アメリカからこられたゲストさんが筆を持ってご自分の名前を書く体験をされました。
これは「水筆用紙(又は水筆紙)」というもので、水をつけた筆で文字を自由自在に書ける特殊な紙です。水分が乾くことにより、書いた文字が消えるので何度も繰り返し使うことができます。
数人のガイドさんが、買っておられました。海外の方に書道の説明をする時に役立ちますね。
京寿司処 末廣(すえひろ)
次に立ち寄ったのは、天保年間創業の京寿司処の末廣(すえひろ)。独自の製法で作るさばずし、箱寿司、巻きずし、おいなりさん、ちらしずし、むしずし(冬のみ)をお目当てに多くのお客様が通うお店です。
入り口の木の格子は100年以上前のものだろうなあとジョー岡田さんがおっしゃっていました。
こちらでは、全員おいなりさんをいただきました。油揚げと言えば、きつねうどん(関西圏)話題はおうどんに飛んだ一コマもありました。
都屋
主にお茶道具を扱っておられる骨董品店の都屋。店先で茶せんと器を手に取り、お抹茶の点て方を説明するジョー岡田さんです。
京あめ処 豊松堂
定休日でシャッターが閉まっているのを特別あけてもらい、瓶入りの飴を配っていただきました。しょうが味の飴で、とてもなつかしい味がしました。
しののめ じゃこ山椒
テレビでもよく紹介されているじゃこ山椒で有名なお店です。
小さなお店に入るとじゃこ山椒のいい香りがします。みんなで少しずつ、お味見をさせてもらいました。
私は何度か買ったことがありますが、いつ食べてもふんわり口の中に味が広がり、本当に美味しいです。
ボタン エクランさん
レトロな雰囲気漂うボタンの専門店「えくらん」
お店の中に入ると、壁一面に、ボタン、ボタンがいっぱいです。
お気に入りのボタンがあれば、まずボタンを買ってから生地を買う人もいると言っても過言ではないくらいの素晴らしいボタンの品揃えです。
革堂(こうどう)行願寺
革堂(こうどう)行願寺は西国三十三所観音霊場の第十九番札所です。
まずは入って左手側の、お地蔵さんの説明をするジョー岡田さん。
おまいりのためにご本殿へあがります。入場料が必要ないのがいいですね。静かでそしておごそかで、とても落ちつくお寺です。
観光客が押しかけないお寺でも、いい場所はたくさんありますね。
下御霊神社でサムライショー
さあ、いよいよサムライショーの場所へやってきました。下御霊神社です。
ジョー岡田さんは、この神社でサムライショーを披露する許可をとっておられます。
ジョーさんが準備をする間、アメリカからのゲストさん、真剣を持って嬉しそうです。
ジョーさんのサムライショーが始まります。
まずは、参加者さんに竹の棒を持ってもり、えいやっ!とまっぷたつに。
アメリカ人親子の息子さんは、大根をしっかり握ります。「大根切り」です。
女性陣はリンゴを持つ役です。空中リンゴ切り!この日はちょっと不調だなとジョーさん苦笑い。私が以前に参加した時は100点満点でした。
サムライショーのラストをかざるのは、このドキドキ体験です。お腹の上に大根、そしてその上にリンゴを乗せます。
ジョーさんが、掛け声とともに刀を振り下ろします。はい!見事に大根とリンゴは真っ二つに切れました。
勇敢な男性のお腹はかすり傷一つありませんでした。でも彼の顔は思わずこわばっていましたね(笑)
サムライショーのあとは、集合写真です。通常のクール京都ウオーキングツアーはこのあと、京都御所を経て京都枡形商店街へ行きます。
この日はガイド研修ツアーでしたので、ウオークはこれで終了です。アメリカ人親子とはここでお別れしました。
梅の花がとてもきれいに咲いていました。
ジョーさんのウオーキングツアーは、決してガイドブックに載っている有名な神社仏閣に行くツアーではありません。
地元の人が生活している街を歩き、地元の人と会い、おしゃべりをすることにより、日本人の暮らしを垣間見ることができるツアーです。
ウオーキングツアーの内容は、定期的に開催されている「クール京都ウオーキングツアー」に参加することにより誰でも経験することができます。
午後の座学
午後からは、ガイドさん向けの座学でした。会場は、午前におじゃました京都ペレット町屋ヒノコさんの2階です。
「ガイドのための秘密のお話」をたくさん聞かせていただきました。
セミナーの詳しい内容は、参加者以外にはシェアが禁止されているので、学んだことは書けないのが残念です。
ウオーキングの内容も訪れたお店の名前と簡単な説明のみにとどめています。
■ジョー岡田ガイドスキルアップセミナー
最後のセミナーが2019年2月24日(日)にあります(その後の開催は当分予定なし)興味ある方は直接ジョーさんまで。
■ジョー岡田 クール京都ウオーキングツアー(観光客向け)
使用言語:英語
開催日:毎週土曜日(都合によりお休みになる場合もあります)
※日本人の方も大歓迎とのことです。
上記リンク先ページには、ジョーさんの電話番号が記載されていますので、直接お問い合わせ下さい。
▼観光客向けの「クール京都ウオーキングツアー」の内容全部を知りたい方はこちらから
ジョー岡田クール京都ウオーキングツアー参加レポート(過去記事)